tank.tech 会議で認められた統合機能の専門技術
自動車メーカーの次世代燃料システムの開発を支援する統合機能を備えた ARaymond™ クイックコネクタ新シリーズの発売が近づいてきました。
この革新的製品は、高度なエンジンマネージメントシステムがあらゆる車種に益々搭載されるようになるにつれ、電子工学と機械工学を組み合わせたスマートコンポーネントであるメカトロニクスカップリングの需要の高まりに応えるために設計されました。
新しい ARaymond™ クイックコネクタは、バルブ (例:取り外し後の燃料漏れを防ぐ逆止弁、シャットオフアクチュエーター、圧力調整器)、および圧力、温度、燃料流量を監視するセンサーを搭載しています。
Rayconnect のグローバル研究開発イノベーションディレクター、Laurent Guerbé は次のように話しています。「統合機能を備える当社のクイックコネクタは、自動車メーカーに多くのメリットをもたらします。パイプの接続部と接触面が少 ないので、組立時間と生産コストを削減でき、燃料漏れのリスクも低減します。
省スペースで、複雑なシステムを簡易化できます。軽量化により車両の総重量/出力比が向上するので、燃費が向上し、CO2 排出量を削減します。部品点数が減ればサプライヤー数も減るので、プロジェクト管理が容易になりサプライチェーンも簡易化されます。」
この分野で成長を続ける Rayconnect の専門技術は、自動車燃料システムをテーマとする世界有数の会議、tank.tech で Guerbé 氏がプレゼンテーションを行った際に認識されました。新しいトレンドと技術開発を主要テーマにミュンヘンで開催されたこの特別フォーラムには、自動車メー カー、自動車部品サプライヤー、エンジニアリング会社、大学、研究機関、製油産業を代表する方々が出席しました。
グルノーブルを拠点とする Guerbé 氏は、次のように述べています。「tank.tech で論じられた主要なテーマのひとつが、選択触媒還元(SCR)システムでした。つまり、SCR システムに使用されている流体の凍結を防ぐ発熱体を備えるクイックコネクタは、将来的に需要増加が見込まれます。
我々は既に数々の開発を通じてこうしたニーズに取り組んでおり、あと 1~2 年すればこれらの新製品を販売できるでしょう。当社のソリューションには、Adblue を劣化させることなく凍結から防止するPTC サーミスタ技術が搭載される予定です。標準のクイックコネクタを使って簡単に組み立てられ、乗用車、オフロード車、トラックの SCR システムに搭載可能です。
社内先端技術開発センター、Rayce** は、この新技術のコスト効率を高め、小型車にも適合するよう発熱体の開発プロジェクトを実施し、この活動をサポートしています。」
市場には多くのハイブリッド車が出回るようになり、国によっては充電ステーションのネットワークも登場しつつある中、最新の燃料技術はもう一つの議論の分野となっています。
さらに Guerbé 氏は次のように述べています。「現在取り組んでいる長期プロジェクトには、従来型のディーゼル車やガソリン車向けのセンサー内蔵クイックコネクタだけでな く、電気自動車向けのソリューションも含まれています。また、ハイブリッド車の燃料タンクの圧力を監視する統合型レシオメトリック圧力センサーを装備した クイックコネクタも開発中です。」
燃料ラインだけでなく、ARaymond™ の製品は、冷却回路、空調、パワーステアリング、ブレーキフルード回路など、あらゆるタイプの自動車用流体接続システムに採用されています。当社の技術者は OEM の開発チームと緊密に協力して、個別の正確な要望に適合する新しい締結製品を設計しています。
当社はシミュレーション技術の深いノウハウを主な強みとし、評価とテストの際に貴重なデータを提供する最先端の水圧、温度、ダイナミック3Dモデリングツールに投資しています。これらのツールは、提案されている製品の予測性能を CAD 図面から正確に測定でき、開発チームに修正が必要な部分を示し試作品作成のスピードアップを可能にします。
Guerbé は次のように述べています。我々は、より優れた製品を求める市場の要求に応えるだけでなく、様々な自動車、トラック、産業用途向けの革新的なソリュー ションを積極的に考案しています。我々は、新しいシステムを考案することで、顧客に付加価値をもたらす方法を常に模索しています。
ARaymond™ クイックコネクタは、燃料漏れを防ぐために密封性を高め、組立て時間を短縮するために20 年前に開発されました。今も変わらず重要なこれらの機能と共に、現在のクイックコネクタにバルブとセンサーを統合することで、さらなるメリットを提供しています。
統合されている機能はまだ比較的新しい分野ですが、この胸を躍らせるような技術において当社が既に世界トップレベルの開発者の一人であることは明らかです。あらゆる車種に、より洗練された代替燃料マネージメントシステムが搭載される中、当社には今後成長が見込まれる市場において、シェアを積み上げられる確固 たる土台があります。
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