先進的接着剤により、フランスの大手自動車メーカーが軽量素材を採用した超低燃費の試作車を開発
パリ・モーターショーで発表されたEOLABは、最先端技術と生産方法の評価と改良を行い、将来の量産型モデルの設計および生産に活かすために作られました。
EOLABの主な目標は、リッター100km、CO2排出量1km当たり22g相当という、超低燃費を実現することです。この目標は、空気力学やハイブリット技術に加え、試作車に炭素繊維複合材（床パネル用）やマグネシウム（ダッシュボード用）といった軽量素材を採用することによって達成されました。
ほぼすべてがスチール鋼でできていた従来型の自動車の時のように単なる溶接ではこうした素材を相互に結合させたり、自動車の構造に取り付けることはできません。また、こうした素材や従来からあるクリップなどの機械的な留め具に穴を開けると腐食が生じるため非常に困難です。
この問題の解決策を得るため、EOLABプロジェクトのファブリケーションマネージャーのPhilippe Moutardierは、ルノーの構造体接着の専門家であるPhilippe Michelにアドバイスを求めました。ルノーテクノセンターで市場の全主要メーカーの接着剤の性能を評価、比較した結果、推奨されたのがARaymond™のソリューションでした。
瞬時に接着
ルノーに提供されたARaymond™の接着技術は、ドライタックフリー（粘性のない）・ポリウレタン接着剤TechBond® PURをベースにしています。その主な特徴は、2〜3分後には耐荷重性を発揮する瞬時接着性（生強度）にあります。
Moutardierは次のように述べています。「ARaymond™の接着ソリューションでは、ほぼすぐに80%の荷重をかけることができます。瞬間的に取り付けられること、それが市場の他の技術と大きく異なる点です。」
加熱活性型接着剤は動的応力と不変荷重用途の両方に適しており、塗装された金属、ガラス、プラスチック、炭素繊維、ガラス繊維、その他多くの複合材に適しています。
EOLABの場合、接着剤は50ヵ所の部位に手作業で使用されましたが、実はこの製品はクリーンで産業オートメーションのために特別に開発されたもので、この点もルノーに選ばれた理由となりました。
生産ラインでは、接着する部品は事前に加熱されます。部品から接着剤タブレットに熱が伝わり、接着剤が部品表面に付着し溶け始めます。部品を被着体に当てると、接着剤が冷却していく間に硬化します。この「ピック＆ボンド」の工程のサイクルタイムは5秒足らずです。
カスタマーサポート
ARaymond™の接着ソリューションは、ただ製品や技術を提供するだけでなく、プロジェクトの全期間にわたり顧客と緊密に協力します。
Moutardierは次のようにつけ加えています。「私は、ARaymond™接着ソリューションの技術的な優位性以上に、実行する組織とプロフェッショナリズムに大きな感銘を受けました。真のパートナーとしてこの仕事に取り組んでくれたことに心から感謝しています。」
ARaymond™接着ソリューションのインターナショナル・キー・アカウント・マネージャーを務めるBéatrice Colbeauは次のように述べています。「当社の付加価値は、プロジェクトの開始から生産終了までの全期間にわたり、製造業のお客様に徹底的な専門知識と包括的なサービスを提供できることにあります。
これが競合他社と異なる点です。当社では技術的なソリューションを提供するだけでなく、高レベルなサポートを提供することでお客様がソリューションを自分のものとし、完全なものにできるようにしています。」
ARaymondは、自動車部門では他にもドイツの自動車メーカー向けに被着体が金属やガラスを全自動で接着するソリューションなど、OEMやTier 1メーカー向けに幅広いカスタムメイドの接着ソリューションを提案しています。
* 本記事内で、ARaymondとはA. RAYMOND SARL – Registered N° : RCS Grenoble 352 948 434 – Grenoble (フランス)、およびA.RAYBOND SARL – Registered N° : RCS Grenoble 410 354 930 – Grenoble (フランス)、またはその一方を意味します。後者は本記事の編集者であり、本記事の責任および商標使用ライセンスは同社に帰属します。
ARAYMOND™ は商標です。
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